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第51回日本農業賞表彰式を開催しました。

2022.03.08

2月27日(日)、JA石川教育センターにおいて、第51回日本農業賞表彰式がオンラインで開催されました。

日本農業賞は、農業経営や生産技術の改善に意欲的に取り組み、地域社会の発展にも大きく貢献している個人または集団組織を表彰しており、NHKとJAグループの共催により毎年実施されている全国規模のコンクールです。

今年度は、本県より、個別経営の部で 有限会社 岡元農場(能美市) が選出され、全国審査の結果、見事栄えある大賞を受賞しました。

個別経営の部には全国から91件の応募があり、全国で3経営体が大賞に選ばれました。

全国審査会で高く評価された点は次のとおりです。

〇直播栽培や、晩生の新品種「ひゃくまん穀」を導入し昨期を分散するなどして作業競合を回避。就農した当初9haだった栽培面積を、34haまで拡大した。

〇水稲に加え、加賀丸いもを85a生産し、複合経営を確立している。若くして部会長を引き継ぎ、加賀丸いもの存続に危機感を持ち、次世代へとバトンを渡すべく、産地を牽引してきた。

〇手間のかかる加賀丸いも栽培の省力化にJAと共にいち早く取り組み、420時間/10 aであった労働時間の削減に成功した。この省力化技術は若手農家を中心に広まっており、加賀丸いもを次世代へ繋げる取り組みとなっている。

〇当時、産地は3JAに分かれていたが、同氏はこれらを一つにまとめて発展を図るべく、100年記念祭を契機に協議会を設立(平成25年)。さらに加賀丸いものブランド創出と品質平準化のために、加賀丸いもの「地理的表示保護制度(GI制度)」への登録を検討し、粘り強く働きかけることで、平成28年9月にGI登録を実現した。

〇家族経営でありながら企業的な農業経営の在り方に挑戦している。平成9年に有限会社を設立し、2年間、アメリカの農業研修で学んだ後、平成15年には家族経営協定を締結し、企業的な家族経営を実践。経営計画は5年ごとに策定し、数値目標を立て、経営分析している。

〇生産コストの低減や労働力の効率化も図っている。平成30年からはトヨタの農業IT管理ツール「豊作計画」の導入とともに、生産工程等を見直す経営手法の1つである「カイゼン」にも取り組み、綿密な作業計画に基づき効率的な農作業体系を構築している。

表彰式では、全国農業協同組合中央会の中家会長およびNHKの前田会長より祝福と今後の活躍を期待する言葉が贈られ、賞状・記念品が贈呈されました。


有限会社 岡元農場 代表 岡元 豊 氏(前列中央)、妻 雅子氏と関係者のみなさん
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